Benjamin's LOG

アウトドア派転向中?

第3750号:北山崎(1)

 日帰り大島の翌日。
 乗りつぶし御用達の陸前落合5時34分発初電に乗り、仙台と一ノ関で乗り換えて北を目指す。盛岡に着く頃、寝ぼけた頭で車内放送の乗り換え案内を聞いていたら、「臨時快速列車の久慈行きは・・・」というフレーズが聞こえてきた。
 盛岡で2時間ほど潰して、そのままIGRで北へ向かう予定だったのだが、臨時快速?そんなの全然気にしていなかったぞ。とりあえず、停車中というホームへ行ってみると・・・

Kenji

※久慈駅で撮影
(クリックで拡大します。その他の写真はこちらへどうぞ。)

 こんなのがアイドリングをしていた。
 今や東日本管内で営業運転に供されているのは6両しか残っていないというキハ58系気動車。うち3両がこれ。ちなみにあと3両は仙台支社所有の「こがね」。つまり、原型は既に東日本からは絶滅していたのであった。
 しかし、快速とはいえ車内は元グリーン車扱いだったという高級仕様。いくら古いと言っても701系の硬いシートに比べれば天と地ほどの差がある。となれば、こいつに乗らないという選択肢は無いだろう。改札へ行って自由席車両がある事を確認した上で、3列シートとワイドウィンドウが特徴的な2号車に陣取る。

 発車する頃には立ち客もいるくらいの盛況ぶりで、盛岡を出発、山田線をいざ東へ。区界高原を登りながら、些か古めかしく苦しそうなエンジン音が聞こえてきた時、ふと思い出した。この「Kenji」というジョイフルトレイン、確か大昔にエンジンから出火して火災事故を起こした「アルカディア」の生き残りを改造した奴じゃなかったっけ・・・
 あとで調べたら無論エンジンは換装済みだったけど、それにしても被災から20年以上経って、同系車がほとんど淘汰されていく中で未だ営業中というのは、ある意味凄い生命力だ。

 区界から先は、ほとんど下り。木々の谷間を快適に駆け抜けて行く。となれば眠くなるのも自然の摂理。足元ゆったりのリクライニングシートを倒して、列車の進行方向が変わる宮古まで、おやすみなさい。

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