第3348号:秘境鈍行
- 2008/08/19 火 19:22
- 紀行記録
以前、福島県の残り1路線はなかなかの難物であると書いた。
新幹線クラスの飛び道具を使わないと仙台からの日帰りが不可能なその難物とは、全線を通して運転する定期列車が1日3往復しかなく、かつ走破するのに4時間を要するという只見線。全長約140km程度で4時間かかるということは、平均時速が40km未満という超鈍足路線である。
これに乗るためには、新潟へ夜行バスで行くか、あるいは新潟周辺で1泊でもしない限り無理だな、と思っていたのだが、意外や意外、諏訪地区を朝早くに出て飯山線と組み合わせると、ほとんど待ち時間無しで小出へ出られる事が判明。飯山線も全長100km程度で3時間というこれまた鈍足路線。ここに長野から会津若松まで253.3kmを計7時間19分、表定速度にして34.6km/hという暇人御用達ルートが出来上がったのである。
実は、仙台へ行くのではなく、純粋に諏訪地区から会津若松へ抜けるという目的だと、最も短距離になるのがこの飯山線・只見線ルートなのである。
とはいえ、どちらも豪雪地帯で、雪の降らない時期でも大雨や台風で簡単に運休になってしまうような路線。飯山線は冷房付き100系強力気動車を使っても表定速度が40km/hに達しないという事実を見れば、如何に列車を走らせるのが難しい地域を走っているかということが自ずとわかるであろう。
一昨日は、長野県北部と新潟県南部が雨。福島県の会津地方が晴れ。いくら鈍足とは言え7時間も移動すればそれなりに天気も変わるわけで、改めて日本の広さを感じたのであった。
余談だが、さすがに乗り疲れたので、会津若松から福島までは高速バスで移動したのだけれど、その速いこと速いこと。同じ内燃機関動車でこうも違うもんかいね。
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