Benjamin's LOG

食抑の秋

第4502号:0×0.1=1

アトリウムホテルの朝

 プールまで見える爽やかな朝の風景とは無関係に、今日は日本人らしい「やらかし」の話。

 Atrium Hotelは、朝食が無料サービスである。
 2日目の朝、チェックインの時に貰った無料チケットを持ってレストランへ。髭面のウェイターに挨拶をすると何事かを問いかけてきたが、3回目で「coffee?」だとわかった。知っている単語でもいきなり聞かれると面食らうものだ。
 和食ではないものの、日本のホテルとさほど変わらぬ洋食バイキングを適当に取り、髭面が入れたコーヒーのお代わりも済ませて、チケットを髭面に渡すと妙な顔をしていた。確かに、普通にオーダーをしている客もいたようだし、無料サービス付きのプランは珍しいのだろうか。

 3日目の朝、他の客先を訪問するという同行者を見送ってからレストランへ行き、髭面に挨拶をすると昨日とは様子が違う。「coffee?」とも聞かずに「あっちへ座れ」のサイン。昨日と同じようにバイキングを取って食していても一向に来るどころか、そばを通っても知らん振り。食い終わった頃にようやく「coffee?」と来たので「Yes」と答えたが、それからも他の客の方が忙しいらしく、来ない。
 うーむ、こりゃ何かあるな、と思って、ポケットから取り出したチケットを見直して、納得した。「Gratuity is not included.」・・・

 要は、基本料は無料でも、チップはよこせ、と。
 ようやく来た髭面が、荒々しくカップを置いてコーヒーを注いだ所へ、チケットと一緒に2ドルを渡して「昨日は忘れてすまんかったね」と言ったところから態度ががらりと変わった。「いやぁ、全然ノープロブレムだよ」と言いつつお代わりまで持って来ようとする始末。さっきまでのお前さんの態度がプロブレムなんじゃ!と思わず突っ込まずにはいられなかった。

 教訓:USのレストランに「完全無料」なんてものは存在しない。

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