第4250号:懐古品その1
- 2011/02/07 月 23:19
- 二条鉄路
博物館の展示物ってのは、一般にはそのほとんどが過去の遺物である。
故に、この世で長く生活している人ほど、見て「懐かしい」と思えるものが多くなると考えられる。その琴線は人によって様々で、鉄博の収蔵物で言えばSLだったりゲタ電だったり、あるいは初代ブルトレだったりするわけで。
かく言う私も、多くの展示物の中に懐かしさを覚えるものが数点あった。
敢えて時代別で分けるなら、昭和の遺物で最も懐かしさを感じたのがこれ。貼られている場所は初代新性能国電こと101系電車の戸袋窓なのだが、車両本体よりもこの路線図の方がぐっと来てしまった。まだ通勤快速や青梅特快なんて無い時代、乗る電車が黄色であろうとオレンジであろうと、国電中央線に乗れば必ず貼ってあった形と色遣い。確か後楽園球場に人生で初めてプロ野球を見に行った時、野球の内容は全くと言っていいほど覚えていないが、四ッ谷から水道橋まで親父と2人で乗った黄色の101系電車が当時としては既に珍しい非冷房車で、満員の車内は扇風機が回っていても全く涼しくなかった、という記憶が蘇った。
カラーテレビが普通にある時代だったはずなのだが、何となく、頭に浮かぶ映像は白黒。これが、昭和か。
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