第2511号:酒田港
- 2006/05/05 金 00:00
- 紀行記録
五月雨を集めるにはまだ早し最上川。
ふらっと日本海側へ出かけてみた。
以前酒田を訪れたのは、まだ山形新幹線が新庄まで伸びておらず、山形から酒田行きの気動車快速「月山号」が走っていた時代だから、かれこれ8〜10年前になろうか。その時も酒田は主目的ではなく、単に月山号を終点まで乗るために立ち寄っただけ。駅前を少し歩いて「見るところが無さそうだなぁ」と思いながらさっさと鶴岡へ行ってしまったので、本格的に訪れたのは初めてになる。
とは言え駅前の様子は昔とあまり変わっておらず、やはり休日になると閉まっている店がほとんど。人通りも少ない。そんな中を港へ向かって歩くと、海鮮市場の周辺だけはどこから湧いてきたのかと思うほど車と人がわんさか。
とりあえず市場を後回しにして、併設されている山形県海洋センターなる施設に入ってみる。その名の通り海や港、船に関するちょっとした展示があってなかなか面白い。センターの最上階は展望台になっていて、晴れていれば月山や鳥海山が拝めるのだが、あいにく今日は曇り。港の傍を流れる最上川も半ば濁流である。
で、後回しにした市場の中に入ってみると、その2階にある海鮮素材を食わせる食堂へ向かって長蛇の列。余程他に飯を食えるところが無いのだろうかと勘繰ってしまうほどである。海洋センターの資料によれば酒田港は日本海側では数少ない市場のある漁港らしいけれど、一般向けの市場に並んでいるのは小振りのホタテやサザエ、そして色鮮やかな深海魚。うーむ、どうも三陸の市場とは勝手が違うらしい。それ以外に目立つのは「糠鯖」とか「糠鱒」、イカの一夜干し。そう、日本海側って基本的に保存食文化なんでしょうね。
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