Benjamin's LOG

戯言を 綴り続けて 早10年
記録が増えて 減るのは記憶 あと髪の毛

第442号

 関東圏の大手私鉄の中でこれまで全くと言っていいほど私と縁の無かった路線、それが京浜急行である。
 路線の半分は東海道線と併走していて、残りの半分が三浦半島の観光地へつながっているのだけど、始点が三鷹であれ厚木であれ、どうもちょっと乗りに行くという感覚では乗り継ぎ駅が遠い所にあったからだろう。
 そんな京急であるが、これから毎月のように横須賀に出張が入る関係で横浜から南西方面の路線はよく使うことになるし、先日の室蘭出張では帰りに羽田空港から横浜まで使ったが、実に多彩な電車が走っていて、しかも速い。そこで、今日は関東圏最速といわれる京急の「快速特急」に品川から横浜まで乗車してみた。

 車両にもよるようだが、京急の快速特急は小田急ロマンスカー並の前面展望が楽しめる特等席が4席、運転台のすぐ後ろにある。その席に座らなくとも、運転台の後ろから運転士の動作と走行速度を含めて前面が見渡せるというのはサービス精神旺盛であるといえよう。もちろん、特別な料金はいらない。
 品川を出ると東海道本線を渡って海側へ出て、しばらくすると加速開始。あっという間に100km/hオーバーに達する。確かに小田急ロマンスカーなんて目じゃない。快速特急の最高速度は120km/h、つまり高速道路の制限速度よりも上なのだ。小田急ロマンスカーに乗っていても通過駅の駅名は読めるが、京急の快速特急では読もうと思ってもなかなか読めない。確かに速い。
 横浜までの停車駅は蒲田と川崎のみ。明らかに東海道本線を意識した停車駅配分である。横浜まで17分は東海道本線の18分をわずかに上回るし、体感速度で言えばこっちの方がずっと速い。料金はJRが380円、京急が290円、快速特急と特急は頻繁に走っており、品川から横浜だけを見ると完全に京急の勝ちである。

 関西圏では京阪神間のJRと大手私鉄によるスピード競争が激しいらしいが、関東圏ではおそらくここだけであろう。JRが京急を意識しているかどうかはわからないが、何事も競争相手がいないと向上はしないものである。考えてみれば横須賀へのアクセスでもJRと京急は競争しているわけだし、さらには成田空港へのアクセスもJR対京急・都営・京成という競争があるのだ。何というか、やる気のある私鉄ってのは乗客に対するサービスもいいし、乗っていて気持ちの良いものだ。

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