第2437号:青出雲
- 2006/02/20 月 00:00
- 日々徒然
またひとつ、ブルトレの灯が消える。
東京から島根県の出雲市まで走るブルートレイン出雲、来月のダイヤ変更で廃止。よく「ダイヤ改正」で廃止、と書いてあるけれど、私は決して改「正」とは思えないのであえてダイヤ変更にしてある。
この列車にも一度だけ乗ったことがあるが、ちょうど兵庫県の餘部鉄橋で回送列車が転落した事故の直後だったので、鉄橋を渡り終えるまで寝ずに外を見ていた覚えがある。九州方面の列車と違って食堂車もなく、2往復体制だったころはうち1往復にはA寝台すらついていないという、ひたすら移動のためだけの列車というイメージがあった。
やがて1往復が近代的な設備の「サンライズ」として電車化され、結局こちらだけが残る形になった。「ブルートレイン」がもてはやされる時代でなくなったとはいえ、営業努力をほとんどしないまま消えていくのは何とも寂しい限りである。これで私が利用したことがある夜行寝台のうち定期列車は全て廃止。残るは北海道の臨時列車「エルム」だけだが、元々走っていると言えるほどの運転回数ではないし、ブルトレは完全に終焉を迎えたと言ってももはや過言ではないのかもしれぬ。
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