Benjamin's LOG

戯言を 綴り続けて 早10年
記録が増えて 減るのは記憶 あと髪の毛

第1003号:しまほっけ

 調理人たる母親の好みでないから、と言う理由で生まれてこのかた口にしなかった食べ物ってあるのではないだろうか。
 私の場合は今日のタイトルに挙げた「ほっけ」がそれにあたる。大学に入って、飲み屋で食うまでお目にかからなかった。大抵どんな魚でも食う父親ですら「ほっけなんて美味くない」と言って食わなかったものだから、実家の食卓に「焼き魚」と称してほっけが乗ることなど無かったのである。
 私は格別美味いとも思わないがそれほど美味くないとも思わなかったし、何より大柄の干物を買ってくるとその辺のアジの干物と違って身が沢山ほじくれるからと言う理由で食っているのだが、あれはやはり醤油をたらした大根おろしがないと片手落ちのようだ。今日は大根を買ってくるのを忘れたのでそのまま食ってみたけれど、普通の青魚などと違って味が薄く、魚が持っている旨味のようなものに欠けるような気がする、ということがよくわかる。

 つまり、飲み屋で食うほっけのように他に出ている味の濃いつまみの箸休めとしては最適なのだが、単品で「焼き魚」として食うには物足りない、って事なのだろう。こういったものに微妙な味を求めるようになってくるあたり、もう若くないんだねぇ・・・(何でじゃ?)

Comments

Comment Form

Trackbacks