第2746号:201系
- 2006/12/26 火 21:10
- 二条鉄路
昭和54年、当時私は5歳。
通っていた保育園の散歩コースに三鷹電車区の陸橋があって、中央快速線を行き来する電車や、緩行線へ入出庫する電車を眺めていたものだけど、その中に当時デビューしたての201系試作車が「省エネ201」のヘッドマークも誇らしげに試運転を終えて帰ってくる姿というのもあった。いわゆる旧来の「国鉄型」から脱皮した斬新なブラックフェイスを子供心にわくわくしながら見守っていて、いつか乗ってみたいなぁ、と期待に胸をふくらませていたものだ。
その2年後から量産を開始した201系は、4年間で中央快速線の101系と103系を駆逐して、すっかり中央快速線の顔となったのであった。
あれから約四半世紀。
斬新だったブラックフェイスも、国鉄の分割民営化に伴って奇抜な車両が大量に出てきた今となってはすっかり地味になってしまったが、それでも銀色の電車が走り回っている首都圏の通勤電車の中で唯一「オレンジ色の電車」という牙城を守っていた中央快速線、ついに今日からホワイトフェイスの銀色電車が走り始めた。予定では再来年辺りまでに全てを置き換えるのだとか。今日は出張で東京へ行ったが、早速運用に就いている新型電車を見かけた。
あと数ヶ月もすればそれが当たり前の光景になって、いつしか201系が珍車の扱いになってしまうのであろう。これも時代の流れだけど、私が東京人だった18年、特に高校通学時の3年間は毎日のように乗っていた電車だけに、これほど私にとって惜別という単語が似合う電車もない。
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